あなたは、
- 介護職から異業種に転職できるだろうか
- 介護職のスキルが活かせる転職先を知りたい
- 介護職から転職する際、失敗しない注意点を知りたい
このようにお考えではありませんか?
介護職は、高齢者や障がい者の日常生活を支援するのが、主な仕事です。
そのため、異業種転職に興味はあっても
「異業種で通用するスキルを身につけていない」
と考え、転職に対し不安を感じることがありますよね。
結論から言うと、介護職から異業種への転職は可能です。
介護職から異業種へ転職できる理由は、以下の2つです。
- 人手不足の業界は多いから
- 介護職のスキルを活かせるから
この記事を読めば、介護職で培われたあなたの強みを知り、介護職の経験を活かせる転職先がわかります。
転職活動をする際の注意点も紹介しているため、転職に向けた準備を始められるでしょう。
この記事では、
1章で介護職から異業種へ転職することは可能、
2章で介護職からオススメの転職先11選、
3章で介護職から異業種へ転職するメリット・デメリット、
4章で介護職から異業種転職で失敗しないための注意点、
について、詳しく解説します。
この記事を読んで、転職活動の準備を始めましょう。
1章:介護職から異業種への転職は可能
1章では、介護職から異業種に転職できる理由について、詳しく説明します。
1-1:介護職から異業種に転職できる理由
介護職から異業種に転職できる理由は、以下の2つです。
- 人手不足の業界は多いから
- 介護職のスキルを活かせるから
それぞれ解説します。
1-1-1:人手不足の業界は多いから
人手不足に悩んでいる業界は少なくありません。
介護業界だけでなく、飲食、IT、医療・福祉など多くの業界は、人手不足に悩まされています。
人手不足と聞くと、あまり良いイメージはありませんが、「未経験から必要なスキルが身につく」「転職しやすい」といったメリットもあります。
1-1-2:介護職のスキルを活かせるから
介護職で身につけたスキルには、異業種に活かせるものもあります。
たとえば以下の5つです。
- コミュニケーション能力
- 協調性
- 観察力
- 忍耐力
- マネジメント力
それぞれ説明します。
■コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、どの仕事でも必須です。職員同士だけでなく、利用者や家族との信頼関係を築ける介護職のコミュニケーション能力は、転職時の強みになるでしょう。
■協調性
介護士は、他者と協力しながら仕事を進めることが自然にできます。
介護の仕事は、数人のチームで行うことが多いです。利用者の生活を支援するために、介護士のほか、看護師や生活相談員、管理栄養士など他職種との連携も不可欠です。
チームプレーを必要とする異業種では、介護職で培った協調性が重宝されるでしょう。
■観察力
介護職をしていると、利用者の些細な異変に気づけるようになります。
ほかにも、相手の気持ちや要望を汲み取れるため、相手のニーズを満たすことが求められる異業種で役立つでしょう。
■忍耐力
介護施設では、さまざまな背景を持つ利用者が生活しており、体力的・精神的にきついと感じる場面も多いです。
それでも普段と同じように、支援し続けることが求められる介護の仕事では、忍耐力が身につき、他の仕事にも活かせます。
■マネジメント力
介護リーダーや管理職を経験したことがある人は、マネジメント力が大きな武器となります。
リーダーや管理職を任せられる人は、良好なチームワークを構築できる能力、課題解決能力などがあります。マネジメント力がある人はどの業界でも重宝されるでしょう。
2章:介護職からオススメの転職先11選
2章では、介護職からオススメの転職先と平均年収を解説します。
- 介護職の経験を活かせる職業
- 介護業界と似た職業
- 介護職と関係ない職業
それぞれ説明します。
2-1:介護職の経験を活かせる職業
介護職の経験を活かせる職業と平均年収は、表のとおりです。
それぞれ説明します。
2-1-1:生活相談員
■仕事内容
生活相談員は、介護サービスの窓口として、利用者や家族の対応を行います。
相談業務のほか、医療機関や行政との調整など仕事内容は、さまざまです。
■平均年収
平均年収は約412万円であり、介護職より高い傾向にあります。
■必要な資格
社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれかが必要です。
これらの資格を保有していなくても、自治体によって、実務経験があればできる場合もあります。
2-1-2:介護支援専門員
■仕事内容
介護支援専門員の仕事は、利用者のニーズに合わせたケアプランの作成です。
ケアプランに沿って介護サービスが行われているかを確認したり、介護サービスに関するカンファレンスを開いたりします。
■平均年収
平均年収は、約432万円です。
勤務先によって差はありますが、介護職より収入は高い傾向にあります。
■必要な資格
介護支援専門員になるには、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、研修を受ける必要があります。
2-1-3:介護事務
■仕事内容
介護事務の仕事は、介護報酬の請求や窓口対応、利用者への請求書作成などです。
■平均年収
平均年収は、約372万円です。介護職員の年収より少し低い傾向にあります。
■必要な資格
必要な資格は、とくにありません。
2-1-4:福祉用具専門相談員
■仕事内容
福祉用具専門相談員は、福祉用具のレンタルや販売・営業などを行います。
利用者に合った福祉用具の提案をはじめ、福祉用具の調整や定期的なモニタリングも行い、利用者の在宅生活を支援します。
■平均年収
平均年収は、約300万〜409万円です。
売上の実績に応じて手当が出る事業所もあるため、年収に幅があります。
■必要な資格
介護福祉士など、医療・福祉系の資格が必須です。
資格が無い場合、「福祉用具専門相談員指定講習」を受講すれば問題ありません。
2-2:介護業界と似た職種
介護業界と似た職業と平均年収は、表のとおりです。
それぞれ説明します。
2-2-1:保育士
■仕事内容
保育士は、乳児から小学校入学前の子どもを預かり、子ども達の成長をサポートしたり、保護者からの相談に応じたりします。
■平均年収
平均年収は381万円と、介護職より若干低いですが、保育士の平均年収は、処遇改善などにより上昇傾向にあります。
■必要な資格
保育士資格が必要であり、資格取得には保育士試験が必須です。
介護福祉士の資格保有者は、科目が一部免除されます。
2-2-2:看護師・看護助手
■仕事内容
看護師の仕事は、医師の指示のもと医療行為や入院患者の食事や排泄、入浴などのケアを行います。
看護助手の主な仕事は、看護師のサポートです。
患者の介助や、診察の補助などを行います。
■平均年収
看護師の平均年収は、約508万円です。
看護助手の平均年収は、約308万円です。
■必要な資格
看護師になるには、養成校へ3年以上通い、看護師国家試験に合格する必要があります。
看護助手の場合、資格や経験は不要です。
2-2-3:理学療法士
■仕事内容
理学療法士は、病気やケガによって身体に障害を負った人に対し、リハビリを行います。座る、立つ、歩くといった基本的な動作の回復を支援する仕事です。
■平均年収
平均年収は、約431万円です。
■必要な資格
理学療法士になるには、国家試験合格が必須です。
国家試験を受けるには、最低3年は養成校へ通う必要があります。
2-2-4:作業療法士
■仕事内容
作業療法士は、心身に障害のある人に対してリハビリを行います。
日常生活を送れるようにすることから、社会生活への復帰支援など、仕事内容はさまざまです。
■平均年収
平均年収は、約427万円です。
リハビリ職である理学療法士とほとんど変わりませんが、職場によって多少の差が生じます。
■必要な資格
作業療法士になるには、国家試験合格が必須です。
国家試験受験のため最低3年は、養成校へ通う必要があります。
2-3:介護職と関係ない職業
介護職と関係ない職業と平均年収は、表のとおりです。
それぞれ解説します。
2-3-1:接客業
■仕事内容
来店客に直接対応し、さまざまなサービスを提供します。旅館や飲食店、アパレルなど接客業には多くの種類があります。
■平均年収
宿泊業や飲食業での平均年収は、約308万円です。
業種によって、平均年収は異なります。
■必要な資格
接客業で必要な資格は特にありません。
2-3-2:営業
■仕事内容
営業では、取引先やお客さんに対し、自社製品やサービスを紹介します。
ほかにも新規顧客の獲得や、アフターサービスのための営業など、さまざまな種類があります。
■平均年収
平均年収は、約480万〜560万円です。
業種や営業成績によって年収に差が生じます。
■必要な資格
必要な資格は特にありません。
2−3−3:事務職
■仕事内容
事務職の仕事は、書類の作成や整理、電話対応や来客対応などです。
会社の種類や配属先の部署によって、仕事内容は異なります。
■平均年収
平均年収は、約336万円です。
業種や年代によって差があります。
■必要な資格
必要な資格は特にありませんが、パソコンの知識が必要な場合が多いため、「Word」や「Excel」関連の資格があると良いでしょう。
3章:介護職から異業種へ転職するメリット・デメリット
ここでは、介護職から異業種へ転職するメリット・デメリットを紹介します。
3-1:介護職から異業種へ転職するメリット
介護職から異業種へ転職するメリットは、以下の3つです。
- 収入アップの可能性がある
- 給料が上がる可能性がある
- 規則正しい生活を送りやすい
それぞれ解説します。
3-1-1:収入アップの可能性がある
2章で紹介したように、多くの業種は介護職に比べ、平均年収が高い傾向にあります。
「介護職の収入では不十分だ」と感じる人は、給料が高めに設定されている業種を選択することで、今よりも収入アップができるでしょう。
3-1-2:規則正しい生活を送りやすい
夜勤をしている介護職員の場合、異業種への転職によって、生活リズムが整いやすいです。
規則正しい生活によって体調が安定し、ストレスも軽減されるため、今より快適な日々を送れます。
3-1-3:新たな経験ができる
転職をすると、仕事内容も人間関係も新しくなります。
環境が変わることで、身につけるスキルや物事の考え方も変化し、あなた自身の成長にもつながります。
転職後に「介護職に戻りたい」と考え、復帰したとしても転職先で得られた経験は、今後も役立つでしょう。
3-2:介護職から異業種へ転職するデメリット
介護職から異業種へ転職するデメリットは以下の3つです。
- 介護職より過酷な職場環境の可能性がある
- 介護職としてのキャリアを評価されにくい
- 人から直接感謝される機会が減る
それぞれ説明します。
3-2-1:介護職より過酷な職場環境の可能性がある
介護職からの異業種へ転職できても、職場環境が今より過酷になることがあります。
たとえば、以下の場合です。
- 時間外労働が多い
- 休日出勤がある
- 人間関係が難しい
これらによって転職を後悔しないために、転職先のリサーチは入念に行いましょう。
3-2-3:人から直接感謝される機会が減る
介護の仕事は、利用者や家族から「ありがとう」と言ってもらえることが多いです。
異業種へ転職した場合、人から感謝の言葉をかけてもらう機会は減るため、やりがいを感じにくくなるかもしれません。
4章:介護職から異業種転職で失敗しないための注意点
4章では、介護職から異業種転職で失敗しないための注意点を解説します。
注意点は、以下の5つです。
- 転職理由・自分の強みを明らかにする
- 労働条件に優先順位をつける
- 転職先のリサーチを徹底する
- 退職前に転職先を決める
- 転職エージェントを活用する
それぞれ説明します。
4-1:転職理由・自分の強みを明らかにする
転職活動では、転職理由や自分の強みを明確にしましょう。
これらが曖昧だと、新しい職場でも同じような不満を抱え、早期に離職してしまう可能性があるからです。
自分の強みがわからない人は、1章で紹介した
「介護職のスキル」を参考にしてみてください。
4-2:労働条件に優先順位をつける
円滑な転職活動をするため、労働条件には優先順位をつけるのがオススメです。
理想の労働条件をすべて盛り込むと、求人を探すのに苦労します。
そのような場合、転職先が思うように見つからず、働きたくても働けないといったことになりかねません。
労働条件は、ある程度絞ってから転職活動を進めましょう。
4-3:転職先のリサーチを徹底する
気になる求人あれば、しっかりとリサーチをしましょう。リサーチが不十分だと「こうなるはずじゃなかった」と、転職後に後悔するかもしれません。
具体的なリサーチ方法は、以下の2つです。
- 施設見学に行く
- 口コミを調べる
口コミは、「OpenWork」や「転職会議」などのサイトを利用すると簡単に調べられます。
4-4:退職前に転職先を決める
転職先は、退職前に決めるのがオススメです。
在職中であれば、収入面において心配せずに、じっくりと転職先を探せます。
希望する転職時期がある場合、転職エージェントを活用すると、退職時期に合わせたサポートを受けられます。
4-5:転職エージェントを活用する
転職活動が不安な人は、転職エージェントを活用すると良いでしょう。
転職エージェントには、アドバイザーが存在するため、転職できるまで多くのサポートを受けられます。
転職エージェントには、以下のようなメリットがあります。
- 非公開の求人も紹介してもらえる
- 企業への条件交渉をしてもらえる
- 転職相談ができる
- 面接対策や書類添削のサポートが受けられる
オススメの転職エージェントは以下の2つです。
この2つの転職エージェントには、幅広い志望動機に対応している、アドバイザーによる手厚いサポートを受けられるといった特徴があります。
安心して転職活動に取り組みたい人は、これらの転職エージェントへ登録すると良いでしょう。
まとめ:介護職から異業種への転職はできる
介護職から異業種への転職は可能です。
理由は、以下のとおりです。
- 人手不足の業界は多いから
- 介護職のスキルを活かせるから
オススメの転職先と平均年収は、以下のとおりです。
■介護の経験を活かせる職業
■介護業界と似た職業
■介護職と関係ない職業
介護職から異業種へ転職するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
- 収入アップの可能性がある
- 規則正しい生活を送りやすい
- 新たな経験ができる
【デメリット】
- 介護職より過酷な職場環境の可能性がある
- 介護職としてのキャリアを評価されにくい
- 人から直接感謝される機会が減る
介護職から異業種転職で失敗しないための注意点は、以下の5つです。
- 転職理由・自分の強みを明らかにする
- 労働条件に優先順位をつける
- 転職先のリサーチを徹底する
- 退職前に転職先を決める
- 転職エージェントを活用する
介護職から異業種へ転職することは可能です。
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